憑き物、落ちる。
これでいいのかどうかわからぬが、憑き物が落ちた。4時間でふわりと目覚めたら、まずそう感じた。
シャワーを浴びてコーヒーをいれ、久しぶりにコンテンポラリーハワイアンをかける。曲はHawi'i'78introduction。小錦のような体形の男が歌っている。
窓を開け空を見る。ことしはじめて気づいた入道雲が。たぶん、このせいかなと思った。
焦燥感がきれいに消えていた。

きのうスタジオで13時間もの間、この半年と、とりわけここ三週間の記憶をたどりかえしてみた。
そのことも関係があるのだろう。

このところ寝てもさめても離れなかったいくつものイメージが想いがいっきに1000倍ズームで眺めているように遠い。

ウエブで月齢を調べると26日。三日月。
むじなの夢に取り憑かれたのが先月24日の月齢3日。三日月。
満ちていく月とともに夢は濃くなり、かけていくにつれて焦熱にかられたことになる。
むじなの森で、月夜好きのたぬきたちの退屈しのぎに躍らされた、なんだかそんなあっけない覚め方だ。

こんなんでいいのかとも思うが、
しかたあるめえ。

これにて一件落着。とする。柝!


今日は髪でも切ってこよう。
なんだかこひに破れた娘のようだが。