襖の隙間
昨年夏の三日間、仏間の襖(ふすま)が朝起きると少し開いていたことがあった。
覗くには少し広い、出入りするのは少し狭い幅であった。
誰も開けた者もなく、謎ではあったが、仏間に入ったときに感じたのはムッとする暑さ。
“暫く閉めきっていたから、ご先祖さまも暑かったのだろう”と、そう思って昼間は襖を開け風を通すことにした。
それからは、朝起きると襖はちゃんと閉まっている…。

…今年も同じことが起きた。
まだ一日だけだが、覗くには少し広い、出入りするのは少し狭い幅のふすまの隙間。
今日から風通しをよくすることにした。