大楠大明神
大阪の寝屋川市の京阪電車の萱島駅には有名な大きな楠があります。

萱島駅の大阪方面行きのホームに下から楠が伸びていて、ホームの中を通り天井も突き抜けてしまっています。

関西では駅のホームにある大木として、面白スポットとして知られています。

その楠のある萱島神社は、もともと地元の鎮守社でありましたが、樹齢700年とも言われる大楠の神木を遺して廃れてしまいました。

近世になり、京阪電車萱島駅の線路の複線化や駅舎の改築で楠が邪魔になり伐採が決まりましたが、地元では神木として信仰されており、伐採には反対の声が多く寄せられました。

そこで京阪電車は、神木を伐らずに駅のホームを突き抜ける形にして残し、さらに駅の下の地に萱島神社を再建して、今のように神木がホームを突き抜ける形になったそうです。

駅の真下にある神社も珍しいかと思いますが、駅を突き抜けてそびえる神木の楠は大楠大明神として大切にお祀りされています。

京都の若一神社でも、神木が市電の設置時に邪魔で伐採されそうになりましたが、様々な障りがあり神木を避けて市電を施設したと言う話があります。

萱島神社の神木は、京阪電車の配慮により良い形で納まった好例でしょうね。