心の痛み
ネットで、ある哀しいニュースを見つけたよ。


以下、ニュースより抜粋↓
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「『福島県民お断り』の店の名前を教えて」。サンドウィッチマン伊達、怒り爆発。
2011年4月16日 11:00

福島第一原発での事故がチェルノブイリと同等の「レベル7」に引き上げられ、今も予断を許さない。

そんな状況で福島県から多くの人々が避難所生活や他県へ移り住み、明日が見えない不安と闘いながら生活をしている。

しかしそんな辛い福島県民を追い詰めている現実が存在する。

「福島県民」への嫌がらせだ。このことに対し、サンドウィッチマン・伊達が自身のブログ「もういいゼ!」で怒りを爆発させている。

サラリーマン時代に福島県郡山市に3年間住んだことがあるという伊達。伊達にとっては大好きな町の一つだという。

しかし現在、その大好きな福島がいわれのない嫌がらせによって苦しめられている。

野菜や食品などの出荷制限についてはすでに知っている人も多いはずだ。だが、伊達のブログに寄せられている福島県民への嫌がらせの実情は想像を超えるほど卑劣かつ低俗なものであった。

実際伊達も「残念でならない」と綴っている。

ある店には「福島県民お断り」と張り紙が。ホテルでは宿泊を断られたなど、嘘だと思いたくなる現実が沢山あるそうだ。

伊達は「もしあるならそのお店の名前を教えて下さい。ホテルの名前を書いて下さい。 そんな非国民は断固として許さない。」と怒りを露わにしている。

また福島県から他県へ避難し、他県の学校へ編入した際、子供達がいじめに遭う現実もある。

「日本人として恥ずかしく悲しいことだと大人達がしっかり教えていかなきゃならない。」と伊達は呼び掛けている。

地震は自然の脅威「天災」である。しかし、伊達のブログのコメントには、福島県民を取り巻く「人災」という辛い現実が多く寄せられていた。

今、地震はどこで起きてもおかしくない。そこでどんな事故が起き、どんな被害が出てしまうかなど予測不能なのも事実だ。

福島県民は被害者である。何故このようないわれのない扱いを受けなければならないのであろうか。伊達が言うように、まずは我々大人が風評に惑わされることなく正しい情報を受け止め、さらにそれを子供達に伝えることが大切だ。
(TechinsightJapan編集部 うずらの珠子)

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こういう差別的な行為や言動をする人は、被害を受けられた人たちの心の痛みや傷を判らないのだろうか。

ほんとうに情けなく思うね。

まぁ政府や東電の言動にも不信感があって、正確な知識や情報が伝わらないのも悪いんだろうけどさ・・・辛い時はお互い様で助け合おうよ。

先日も避難で転校した子供に、他の子供が逃げ出したってニュースがあって、どれだけ哀しく辛い思いをしただろうって心が痛かった。

いろいろと気持ちに温度差があるのは仕方ない事だと思うけれど、ほんとうに復興していくには日本中が痛みを分かち合って助け合って行くしかないと思うのよ。

「がんばって」ではなくて「一緒にがんばりましょう」の気持ちで日本中で乗り切っていこうよ。


追加です。

ネットに掲載されていた、中部大学の武田邦彦教授のコメントです。



「福島県人差別」の原因を作っている人たち


福島県人の「差別」が進んでいます。福島県人が避難してくるのをいやがったり、酷い例では福島県人の診療を拒否する病院すらあります。


言うまでもありませんが、福島県の人は他の都道府県の日本人とまったく同じで、クリーンです.


でも、これほどバカらしいことが「科学技術立国」の日本で起こるのは、それを仕掛けている人がいるからです.


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1) 日本政府が「福島県人から放射線がでている」と言ったから
 ある時、テレビを見ていましたら、福島原発の近くの人たちが「被ばくしているかどうか」ということで、「体の外側から放射線の測定器をあてて」、「被ばくを測定する」という映像が何回か流れました。
そして、「体から放射線が出ていない人は、被ばくしていません」と言っていました。
これを見た素直は人なら、次のように受け取るでしょう.
「へえー! 被ばくしているかどうか外から判るの!? なら、その人から放射線がでているのね! 福島県の人は被ばくしているから、近づくとこっちが被ばくするのね!」
福島県人が「被ばくしていない」ということを宣伝するために、このようなトリックを日本政府がやったのですが、それは「福島県人から放射線がでている」と言ったも同然であることに気がついていません.
それに対して私は、
「体の外から測っても、その人の被曝量は測ることができません。あれは「洋服についているチリ」を測っているだけです。被ばくはDNAを観測しなければ判りません.」
と言いましたが、なにせ個人の力なので、多くの人は政府の言ったことを信用しています。
また、精神的にも打撃を受けている福島のお役所に悪いのですが、もっと積極的にこのような非科学的な報道について是正を求めるべきです。


2) 日本政府が放射線と放射性物質の区別をごまかしたから、
原発事故で大切なのは、「被ばくは「原発からの放射線」ではなく、「放射性物質からの被ばく」である」ことを理解する事です.
これが間違っていると、誤解が生じるので、そのうちに「福島県の人は・・・」という事になります。すべてが正しくないと差別が生まれます.
まず、距離の2乗に反比例する「放射線」が問題ではないので、「原発からの距離」で規制するのを止めることです.
それなのに、日本政府も福島県も「原発からの距離」を言っているので、他県の人は「距離が近い福島県の人は危ない」と思ってしまうのです.
「距離」ではなく「風向き」ですから、それも福島県自体がハッキリしないと誤解は解けないと思います.
また、「放射性物質」からの被ばくですから、福島県人は「放射性物質」ではないので、被ばくの原因にはならないと科学的に説明しなければなりません。


3) 福島県知事や川崎市長が原因を作る
福島県知事は「福島産の野菜は安全だ」と言いましたが、「福島産の野菜」となると放射性物質が含まれているものがあることは間違いなく、正しくは「福島産の野菜で放射性物質を含んでいないものもあるので、区別して欲しい」というのは科学的です.
福島産の野菜がすべてOKということではないので、「放射性物質が含まれていない野菜だけを出荷します」と知事が言えば、科学的に合理的なので、他県の人は納得します。
また、川崎市長が「福島の瓦礫を川崎に受け入れる」と表明しました。「福島の瓦礫」でも「放射性物質がついているもの」と「いないもの」がありますので、これも不信感を増大させました。


福島の方は東電の「被害者」ですが、当然、郷土に対する強い愛情がありますから、時として「福島は汚染されていない」というような発信があるのですが、哀しいことに「福島の一部は汚染されている」のは確かです.


それを福島県の人が認めることも、これから子供達も含めて差別が起こらないもっとも肝心なことと思います.


つまり、「福島県人が差別される」というのは「非科学的なこと」であってはいけないのですが、もし「政府や福島県の人が非科学的なことを言う」と、どうしても非科学的な差別が生まれるでしょう.


福島県の人が、勇気を持って事実を見つめ、郷土を守る強い決意を持っていただければと希望します.


(平成23年4月15日 午後2時 いそいで執筆)


武田邦彦