2010 05/01 19:10
Category : 日記
今日は、私が大好きな京都の大蔵流狂言の茂山家が毎年行っている「春狂言2010」の大阪での公演日である。
私も毎年楽しみで見に行っているんだよね。
公演は、午後から大阪の大槻能楽堂でなので午前中は暇である。
それで能楽堂に近い大阪歴史博物館で開催されている「昭和のおもちゃとマンガの世界」の特別展を見に行く事にした。
これは北原照久と言う人のコレクションを集めた展覧会で、昔のブリキのおもちゃや人形、またマンガの本とか懐かしい物がいっぱい展示されてて、時間を忘れて見て周ってたよ。
午後からは、大槻能楽堂で、お目当ての春狂言である。
今日の演目は次の通り。
○「茂山千之丞さんのお話」
茂山千之丞さんによる、本日の狂言の曲目に関するお話だった。
○「花争」(はなあらそい)
主人・茂山あきら
太郎冠者・茂山千三郎
後見・井口竜也
「花」を見に行こうと誘う主人に、太郎冠者は、それは「桜」と言うべきだと古歌を例に挙げて反論する。
こうしてお互いに譲らずに、古歌を例に挙げての言い合いになっていく。
なんでも、一番短い狂言だそうで、10分もかからずに終わってしまう曲である。
茂山あきらさんと茂山千三郎さんとの掛け合いが楽しい狂言だった。
○独吟「細雪」(ささめゆき)
茂山千之丞
あの谷崎潤一郎さんの夫人は狂言の謡曲に興味を持ち、先代の三世茂山千作さんに師事していたそうで、谷崎本人も二度ほど練習に訪れたそうである。
そういう縁もあり、三世茂山千作さんの還暦祝いの記念として詩を書いたものに、茂山千之丞さんが曲を付けたのが、この細雪と言う歌だそうで、それを今日は千之丞さんが謡として独吟された。
○「貰婿」(もらいむこ)
夫・茂山宗彦
女房・茂山童司
舅・茂山千作
後見・島田洋海
夫は酒を呑むといつも乱暴になり、今日も女房に乱暴して離縁を申し渡す。
女房もいつも夫の酒乱で酷い目にあっていたので、ついに子供も置いて、実家に帰ってしまう。
女房の父親である舅は、始めはなだめて家に帰るように説得していたが、女房の家に帰るくらいなら川に身を投げるとの言葉を聞いて、別れさせる事に心を決めた。
酒から醒めた夫は、はげしく後悔して女房の実家に謝りに訪れるが、舅は娘は来ていないと突き放す。
しかし、夫の子供が母親を恋しがっていると言う言葉に、女房は怒りも冷めて夫の元に帰ろうとするが、舅が反対して帰そうとしない・・・
これは舅を人間国宝の茂山千作さんがやっておられて、その素晴らしい芸には感動物である。
足がお悪いようであるが、登場するだけで、その世界を作り出す至芸は素晴らしくて、いつも魅せられてしまう。
もう千作さんを見れただけでも幸せであるし、いつまでもお元気でいてほしい。
○「止動方角」(しどうほうがく)
主人・茂山七五三
太郎冠者・茂山逸平
伯父・丸石やすし
馬・井口竜也
後見・増田浩紀
茶比べに行こうとした主人は何も道具を持っていない。
それで伯父のところへ、茶や刀や馬などを借りに行くように太郎冠者に命じた。
太郎冠者は伯父の家で、何とか物を借りれるが、借りた馬は咳をすると暴れる癖があり、それを鎮める止動方角と言う呪文も教えてもらう。
ようやく借りて帰った太郎冠者に、主人は帰りが遅いと叱りつけ、そらに茶比べに出かけるが供をする太郎冠者にもあれこれと煩く言うので太郎冠者も面白くない。
それで主人を乗せた馬に咳をして暴れさせて主人を落馬させては、止動方角の呪文で馬を鎮めて道中を続けるが・・・
主人を演じる茂山七五三さんと茂山逸平さんの親子競演で楽しく見せてくれる。
特に馬に主人を乗せていくやり取りや主客転倒していく場面とか楽しい狂言である。
井口竜也さんの演じる馬も見せ場の一つである。
そういうわけで、今日も茂山家の狂言を堪能できて楽しかったが、特に茂山千作さんはいつ見ても素晴らしいね。
また夏にも納涼茂山狂言会を見に行くつもりだよ。
私も毎年楽しみで見に行っているんだよね。
公演は、午後から大阪の大槻能楽堂でなので午前中は暇である。
それで能楽堂に近い大阪歴史博物館で開催されている「昭和のおもちゃとマンガの世界」の特別展を見に行く事にした。
これは北原照久と言う人のコレクションを集めた展覧会で、昔のブリキのおもちゃや人形、またマンガの本とか懐かしい物がいっぱい展示されてて、時間を忘れて見て周ってたよ。
午後からは、大槻能楽堂で、お目当ての春狂言である。
今日の演目は次の通り。
○「茂山千之丞さんのお話」
茂山千之丞さんによる、本日の狂言の曲目に関するお話だった。
○「花争」(はなあらそい)
主人・茂山あきら
太郎冠者・茂山千三郎
後見・井口竜也
「花」を見に行こうと誘う主人に、太郎冠者は、それは「桜」と言うべきだと古歌を例に挙げて反論する。
こうしてお互いに譲らずに、古歌を例に挙げての言い合いになっていく。
なんでも、一番短い狂言だそうで、10分もかからずに終わってしまう曲である。
茂山あきらさんと茂山千三郎さんとの掛け合いが楽しい狂言だった。
○独吟「細雪」(ささめゆき)
茂山千之丞
あの谷崎潤一郎さんの夫人は狂言の謡曲に興味を持ち、先代の三世茂山千作さんに師事していたそうで、谷崎本人も二度ほど練習に訪れたそうである。
そういう縁もあり、三世茂山千作さんの還暦祝いの記念として詩を書いたものに、茂山千之丞さんが曲を付けたのが、この細雪と言う歌だそうで、それを今日は千之丞さんが謡として独吟された。
○「貰婿」(もらいむこ)
夫・茂山宗彦
女房・茂山童司
舅・茂山千作
後見・島田洋海
夫は酒を呑むといつも乱暴になり、今日も女房に乱暴して離縁を申し渡す。
女房もいつも夫の酒乱で酷い目にあっていたので、ついに子供も置いて、実家に帰ってしまう。
女房の父親である舅は、始めはなだめて家に帰るように説得していたが、女房の家に帰るくらいなら川に身を投げるとの言葉を聞いて、別れさせる事に心を決めた。
酒から醒めた夫は、はげしく後悔して女房の実家に謝りに訪れるが、舅は娘は来ていないと突き放す。
しかし、夫の子供が母親を恋しがっていると言う言葉に、女房は怒りも冷めて夫の元に帰ろうとするが、舅が反対して帰そうとしない・・・
これは舅を人間国宝の茂山千作さんがやっておられて、その素晴らしい芸には感動物である。
足がお悪いようであるが、登場するだけで、その世界を作り出す至芸は素晴らしくて、いつも魅せられてしまう。
もう千作さんを見れただけでも幸せであるし、いつまでもお元気でいてほしい。
○「止動方角」(しどうほうがく)
主人・茂山七五三
太郎冠者・茂山逸平
伯父・丸石やすし
馬・井口竜也
後見・増田浩紀
茶比べに行こうとした主人は何も道具を持っていない。
それで伯父のところへ、茶や刀や馬などを借りに行くように太郎冠者に命じた。
太郎冠者は伯父の家で、何とか物を借りれるが、借りた馬は咳をすると暴れる癖があり、それを鎮める止動方角と言う呪文も教えてもらう。
ようやく借りて帰った太郎冠者に、主人は帰りが遅いと叱りつけ、そらに茶比べに出かけるが供をする太郎冠者にもあれこれと煩く言うので太郎冠者も面白くない。
それで主人を乗せた馬に咳をして暴れさせて主人を落馬させては、止動方角の呪文で馬を鎮めて道中を続けるが・・・
主人を演じる茂山七五三さんと茂山逸平さんの親子競演で楽しく見せてくれる。
特に馬に主人を乗せていくやり取りや主客転倒していく場面とか楽しい狂言である。
井口竜也さんの演じる馬も見せ場の一つである。
そういうわけで、今日も茂山家の狂言を堪能できて楽しかったが、特に茂山千作さんはいつ見ても素晴らしいね。
また夏にも納涼茂山狂言会を見に行くつもりだよ。