ひらかた市民狂言 茂山狂言会
今日は、枚方の市民会館で私の好きな茂山家の狂言会が行われるので見に行ってきたよ。

枚方では、市民狂言会として、時々に茂山家の狂言会が開かれて、私も何度か見に行ってる。

枚方市民会館の大ホールは、ほぼ満員の大盛況だったけど、市民狂言会と言うこともあって、いつものように狂言ファンの方ばかりでなく始めて狂言を見られる人も多くかったよ。


今日のプログラムは


○解説

茂山千三郎

日本一しやべる狂言師こと茂山千三郎さんの狂言の解説。

今日は狂言の名乗りや始まりの部分の解説で、私も始めて聞くお話も有り勉強になったよ。

茂山千三郎さんは、私の大好きな狂言師のお一人で、ラジオのパーソナリティやテレビのキャスターもされてるから話がうまくて面白いです。



○「佐渡狐」(さどぎつね)

佐渡の百姓:茂山宗彦

越後の百姓:茂山童司

奏者:茂山あきら

後見:鈴木実


越後と佐渡のお百姓が、年貢を納めに行く途中で出会う。

話が弾むうちにお互いのお国自慢となり、越後のお百姓は佐渡は物が少ないので不自由だろうと言う。

すると佐渡のお百姓は佐渡は大国なので不自由は無いと反論する。

すると越後のお百姓は、佐渡には狐はいないだろうと言われ、佐渡のお百姓は居ないと言うのが悔しくて、つい居ると答えてしまう。

佐渡に狐が居る・居ないの言い合いになり、それならば年貢を納めにいく都の奏者に判定してもらい、負けたほうは勝った方に刀を差し出すことになった。

やがて、都に着いて年貢を納める報告に、先に佐渡のお百姓が上がり、そこで奏者に理由を話し、ほんとうには佐渡に狐はいないが、何とか居ると答えてほしいと賂を渡してお願いする。

奏者は了解して、まだ狐を知らない佐渡のお百姓のために、狐の姿や形を教えるのだった。

続いて越後のお百姓が年貢の報告に上がり、奏者に狐の判定をお願いする。

奏者は、越後と佐渡のお百姓を並ばせて、賄賂を貰っているので佐渡には狐がいると偽りを答えたのだった。

しかし、納得できない越後のお百姓は狐についてあれこれと質問して行き・・・・




○「縄綯」(なわない)

太郎冠者:茂山千五郎

主人:丸山薫

某:茂山千三郎

後見:鈴木実


バクチで負けた主人は借金のかたに太郎冠者を渡すことになった。

太郎冠者は、事情も知らされずにバクチ相手の元に向かわされ、そこで借金のかたにされたことを知る。

太郎冠者は事情を知るとふてくされて仕事をしない。

怒ったバクチ相手は主人に文句を言うと太郎冠者は役に立たないのでお金で返すように迫る。

そこで、主人はひとまず太郎冠者を帰らせて、その仕事ぶりをバクチ相手に見せて、何とか太郎冠者で済ませてもらうように頼むのだった。

太郎冠者は、主人の下に帰れて大喜びである。

そこで主人に命じられて得意の縄を綯いながら、バクチ相手の家の悪口を言い始めたのだった。

すると主人はこっそりとバクチ相手と入れ替わり・・・・



○「蟹山伏」(かきやまぶし)

山伏:茂山あきら

強力:茂山童司

蟹の精:島田洋海

後見:鈴木実


修行を終えた山伏が弟子の強力を連れて故郷へ帰ろうとする。

途中の江州の蟹が沢で異形の者と出会った。

「二眼天に有り、一甲地に着かず、少足八足二足、右行左行して遊ぶものの精にてあるぞよ」

そういう異形の者の言葉から、山伏達はこれは蟹の精だろうと推測した。

それで、今晩のお肴にしてしまえと強力が金剛杖で打ちかかると、蟹の精は逆に強力の耳を挟んでしまう。

次は、山伏が法力で祈り倒そうと祈るのだが、逆に蟹の精はますます強力の耳を強く挟むのだった・・・



割と有名な狂言が中心だったが、やはり茂山家の狂言は楽しくて面白いね。


そして、公演の終わった後は、茂山家のカレンダーを買った人には茂山千五郎さんと茂山千三郎さんが、その場で生サインをしてくださるサービスがある。

これまでにも市民狂言会とかでは時々行われてるので、今日もあるかもって予想してたんだよな。

やはり予想どおりだった。

混雑が予想されるので、中休みの間にカレンダー(1500円)を買っておいて、公演が終わったらすぐにサインを貰いに行ったよ。

茂山千五郎さんと茂山千三郎さんに生でお会いしてサインを貰えるなんて、茂山家ファンとしては至福の限りですなぁ♪


でも、茂山家のカレンダーはいつもサインを貰ったりしてるので、一度も飾った事が無くて保存ばかりだよ。