桃の節句




あれは私が29才の雛祭りの出来事だと思う。
何時ものように母へのお小遣いを送らなければと、
最寄りの郵便局へ行った。

速達で送ろうか普通に送ろうか迷った末、
何気なく速達で2万円を送った。

その翌日、母が亡くなるとは夢にも思わず、
亡くなる寸前に母の手に届いた。

幾ら仕事が忙しいとは言え、
有給を取り会いに行けば良かったと後悔するばかり。

数日前の電話では真坂、亡くなるとは想像も出来なかった。
私は知らぬ間に気の強い
優しさのない人間になっていた。

危篤の知らせを聞いて直ぐに会いに行ったが
母の変わり果てた姿を見て身体の力が抜け、
父も機嫌が悪かった。

私は何という親不幸な娘かと母にお詫びをし、
三人の叔母や近所の人達の話を聞きながら
母の身体を拭きお化粧をしていた。

こんな私の小遣いを喜んで胸にしまった話を聞く。
事あるごとにお小遣いを送っていた私を
叔母達は褒めてくれたが、自分に嫌悪感を感じていた。

葬式代やその他を自分の預金から
出せばいいというものではない。

昨年、両親名義の土地を母がお世話になった親戚の人に
あげて遺産放棄した。

貧乏生活が嫌で働いた昔、今は何の欲も無く、
普通に暮らせる事の幸せがよく分かったから。

編集 さくら : こちらこそ、中々行けなかったりでごめんなさい。3月も宜しくお願いします。
編集 さくら : oyajisannさん、親が亡くなって余計に親孝行すれば良かったと思いますね。
編集 oyajisann : 3月もよろしくお願いします。
編集 oyajisann : 親亡くなったからもっと孝行すればと思ってしまいます。皆そう言う思い抱くんじゃないかな?
編集 さくら : 親と少し離れていたから年に数回しか行けなかったわ。
編集 さくら : yumaちゃんもお父さんが亡くなっているのね。
編集 さくら : 親不幸しちゃった。
編集 yuma : さくらちゃんはいっぱい親孝行できてたと思う
編集 yuma : 私も父の死に目にあえなかったから後悔する気持ちは少しはわかるわ
編集 yuma : 悲しい話だわ。お金はちゃんとお母さんの手に渡ってたのは良かったよね。