波音を聞きながら
夕焼けが湿りがちな雲の隙間から
遠慮したような顔を出していた。

坂道の上に登ればざざーっと波の音が聞こえる。
ちょっと隣町へ行けば海が見える南の島。

心を無にして、ひたすら子守唄のような波の音を聞いていた。
その時、私の五感は全て耳に集まり人の声も聞こえた。

北風がひゅーっと歌うように吹く。
これからは南の島も風の音が大きくなる。

そうね、やっぱり冬だもの少しは寒くなるのは仕方ない。
暴風雪の雪国の人達を考えれば気の毒でもどうする事も出来ない。

温暖な南の島に住んでいても風邪をひいている人が沢山居る。
そして寒がりの人が多い。

「寒い、寒い。」と言っているのは温暖な気候に慣れているから。
雪国の人が真夏の南の島に来れば耐え難い暑さで嫌になると思う。

海辺にもハイビスカスの花が咲いて、
夏の酷暑でも冬の強風が吹いても一年中咲いている。

今夜はクリスマスイブ。商店街にはクリスマスの音楽が流れていた。
なんとなく幸せにしてくれるような感じの音楽は心が癒される。

静岡の親戚からみかん一箱が届き、友達からもお歳暮が届いた。
クリスマスイブの真似事だけでも出来る幸せな日々に感謝する。