柿落花 
5月に本州付近に接近する台風は10年に1個程度らしい。
珍しい5月の台風が2個も続けて本州に接近するのは、
統計史上初めての事。

台風の発生と高気圧の強まりのタイミングが、
絶妙に一致してしまった事がわかる。

カロリン諸島という台風銀座で発生し、
海水温の高いフィリピンの東海上を北上し、

最も発達が顕著(けんちょ)となる所を進んだ為、
5月にしては10年に1度しかない猛烈な勢力に発達した。

今日は九州が風速25m以上の暴風域に入った。
しかし、四国、本州太平洋側に近づき、
北に上がるにつれて海水温が下がる。

海からの水蒸気の補給が少しずつ減る為、
台風の勢力は弱まる傾向にある。

そして上空の寒気の渦と空気が混ざり合い、
明日には温帯低気圧に変わる見込みとの事。

雨はざあざあ降り続け、狭い庭に水溜まりが出来て、
いっぱい咲いた柿の花もどんどん落ちてしまう。

柿の雄花は時期が過ぎると落ちてしまうので雄花かもしれない。
私は落ちていた黄白色の花を10個くらい拾って持って来た。

若葉の影に隠れて咲いた黄白色の柿の花は目立たず、
他の花のような華やかさがないため人の目にもふれない。
でも、落ちる様子は風情がある。

雨だれに うたれてかたし 柿の花 虚子。
雨しずく 揺らぐ心や 柿落花 。。。