山の緑に誘われて 
山には色々な樹木や花が茂っていた。
杉の木、桜の木、薄紫の山藤、白い花を咲かせた名も知らぬ木。
清水が流れ、両手ですくって飲んだ。

山の緑の隙間から陽光の光る中、
一筋の道が見えたような気がする。

先の事など何も判らないのに何かが見えるような気がした。
気温29度の暑さでも山を吹く風が汗ばんだ身体を拭いてくれ、

足が痛くてもう駄目と弱気を言いながらも頑張る気持がわいた。
夜、ホテル二階の大風呂温泉に入浴した後、

三階の露天風呂に入ろうと矢印に向かい、階段を上った。
上っても上っても階段がずっと続き、他の女性達は
「まだ、階段が有るの、もう疲れて嫌だわ。」と大変そうだった。

露天風呂に行く為に長い階段を上るホテルは初めての経験で、
逆上せた身体が益々暑くなり、お風呂から出た頃はぼーっと
していた。

ホテル六階から見た夜景はとても奇麗で下手な写真を撮ったが、
上手に撮れなかった。温泉の好きな私はその後二回入浴した。

20日に出発した時は、
天候が悪く昼過ぎから一晩中静かな雨が降っていた。


photo by sakura1205 from