ドジな私 
10月1日に、亡き奥様の両親を連れて車に乗り四人で演芸を見に外泊した。
二人は高齢の為、近くの温泉でゆっくり一泊して貰ってから

翌日に演芸、舞踊等を見る事にし、一泊目は、四人で和気あいあいと
夕食を済ませた。

私は、お婆ちゃんを入浴させる前に、自分でお風呂がどういう風に
作られているか、夕食前にお風呂に入浴してきた。

「殿方の湯」という文字が小さくて見落とし、誰も居ないわ!と思いながら
中に入ってしまい、大風呂に入浴する瞬間に、

「お客様、ここは殿方の湯です!」仲居さんが笑って教えてくれた。
慌てて浴衣だけを着て、荷物を抱え走って「婦人の湯」に行った。

その時は、笑いが止まらずお腹を抱えて笑ったものの、何時迄経っても
ドジでそそっかしい自分が恥ずかしかった。

その事をお婆ちゃん達に話した所、皆、大笑いをしていたが、
随分、そそっかしい人だと思われても仕方がない。

黙っていれば判らない事だったが、正直に話した方がその場が明るくなると
ありのままを打ち明けた。

どうせ過す一日ならば、その場を盛り上げて楽しく過す方がいい。
神無月の初日から、こんな風では先が思いやられる。