歩いてきたの
蒸し暑かった日中も、夕暮れになれば清々しい風がすうすうと
歩く私にぶつかってくる。

あわあわと流れる川をじっと見れば黒い草魚がいっぱい泳いで
鯉に間違えるような大きさの草魚を、誰も釣ろうとしない。

緑の田園を通ってくれば、涼しい風が、とっても気持いい。
枇杷がたわわに実った庭を見れば、美味しそうだわ!

雨が似合う紫陽花を見れば、晴れの天気でも、白、ブルーと色を変え、
水無月は余り花咲く数が少ない為か、紫陽花が綺麗に見える。

梅雨の晴れ間が、嬉しくて友人宅の夏みかんを摘み取らせて貰う。
「もう夏みかんを摘み取るのも最後よ!」彼女は笑って言った。

うーん、夏みかんの香りって昔、懐かしい幼き頃の母の手の匂い。
梅雨時の晴れは、海沿いを歩きながら白い波しぶきを見て歩こう。

白い波しぶきが、31度の暑さを忘れさせ、涼しさを運んでくれる。
涌き水が冷たくて美味しい夏が其処までやってきている。