2006年02月の記事


「仮面」
ウソをかかげて囀る小鳥のように
春の風に乗せて
あなたに恋をしてみる
風が変われば
流されていく花びらのように
終わりになってしまうのだと
わかっているのだから
いまは ただ
あなたのことだけを
想っていようと思うのです
恋の仮面の下で
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「雨」
青灰色の雲
単調なリズムの雨音
走リ抜ける轍
水はね

電線に止まったままの
濡れた鳶
青灰色の空
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「この季節の変わり目に思いは変換する」
気温の寒暖に
血圧は高低し
気分は浮き沈み
過去日記を読んで
また昨年と
同じ状況だなと
苦笑
Enterをタッチダウンしたところで
思惑どおりの変換は
得られそうもない
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「春こぼれる」
一足踏み出すごとに
風が頬打つ
春だよ 目覚めよと
眠気まなこの怠け者の
先を切って
ばしっと 打って立つ
その指先の隙間から
春の光が こぼれ落つ
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「春宴」
ロウバイの
薫り乱舞して
春の宴
風煌びやかに
この世を問う
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「手慰みに」
コトバ綴る
想いを言葉にできぬ
煩わしさを打ち消すように
コトバ綴る
我れは未熟な語り部
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「乱舞」
人びとが咲き乱れる
言語が交差する
肉体が躍動する
終わりなき
平和を願う
冬季オリンピック開催日
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「うた」
うたをきく
うたをうたう
いつも
だれかがそばに いる
あなたが そばにいるから
わたしも あなたの
となりにいる
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「眠れぬ夜」
不安が覆い被さる
払っても晴れぬ闇が
添い寝する
閉じた目の中にあるのは
黒だけではないと気がついた
のは
ただひたすら
不安と闘う事をやめた時
目の前にあるものは
見ているのではなく
おのれの体が
見せているだけなのだ
闇を創り出したのは
おのれ自身だのだ
眠れぬ夜に
おのれと闘ってみる孤独
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「凍てつく朝に見たものは」
気化した水蒸気が
再び結晶する
朝の光を閉じこめたように
ほほえむのは
美の女神の仕業か
時間と時間の狭間に
未来を見たような気さえ
する
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「寒波」
最低気温零下5度
窓ガラスが凍りつき
温風ヒーターは
うなりっぱなし
夕べの夢は
温暖化防止策の検討会
あったかいほうがいいんじゃないですか
ばかげた質問だが
夢の中ならなんでもいい
凍てついた日が昇る朝
開けた窓の外には
ちりちりと
庭の砂利を持ち上げた
霜柱が溶け出す音が聞こえる
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「豆まき」
寒さ追い出せ
豆坊主
北風木枯らし
鬼の面
明日の風は
きっと福
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「表彰式」
入賞の笑顔咲かせて晴れ舞台また次こその意志も重ねる

賞を手に小春日和の小じわかな
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「ローズヒップティー」
薔薇の置手紙を
お茶にして
ティータイム
たあいのない話を
お茶請けにして
カップの湯気のむこう
笑っている
あなたを香に閉じ込めて
飲み乾してしまおう
ちょっと
すっぱいね
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