「成人の儀」
ホンの少しの隙間から
洩れ出す汚泥が
純白の絹を汚す

洗っても洗っても
落ちることはない

けして もとにはもどらない
そうやって 人は大人になってゆく
疑惑と言う名の染料で
こころを染め抜いて 孤独に
落ちて行く

純白の絹は染め抜かれて
美しい晴れ着となる
疑惑という型紙に抜かれた
信頼と言う文様を纏い
成人の儀式が始まる