「祭りの戻り」
ラッセラーラッセラ
青森のねぶた
有名だっきゃ
知らねえふと いねびょん

弘前のねぷた
やァ~や どオ~

囃子ッコ
どオンコどンこどンこどン
やァ~や どオ~

いさましナ

どオンコどンこどンこどン
やァ~や どオ~

出陣ねぷた  だど
きいだごとあったばって
ほんとだがどんだがわがね

どオンコどンこどンこどン
やァ~や どオ~
鏡絵の後ろさ  見送り絵

街中の合同運行もおわて
さ  えさける
村さ けるべ

どオンコどンこどンどこどん
どオンコどンこどンどこどん
やァれやれやれや ね~ぷたももンどりこ

どオンコどンこどンどこどん
やァれやれやれや ね~ぷたのもンどりこ

弘前のねぷた
帰りのほが じゃわめでらの

耳ったのおぐさ
のごってら
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「つむぐ」
蚕 掃きたて蚕棚
朝にゆうべに桑を摘む

さあさあさあァと
桑食む音が 子守歌

糸吐く音に 目を覚ます

手探り座繰り
紡いだ糸は どこへ行く

手探り座繰り
糸車

母の着物を着た日の夜に
糸がほどける夢を見た
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「月夜」
君の鳴き声が
ひかりになるね



2015年10月
マエバシ猫町祭のために
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「緑の水玉」
草の上の朝露ひとつ
今日もよい日と
ふるえてる

川辺の苔の水だまり
緑を映して 吐息する
流れに乗れず ムネンかい

少女のさした傘の滴り
傘の緑が映ってる
ぷるうんと震えて
地面に散った

父の着ていた 緑のセーター
肩の上の雨しずく
父の笑顔に重なった

猫のヒゲの水滴に
緑の庭木が映ってる
にゃああんと鳴いて
まあるくなった


2015年2月15日(日)
アーツ前橋にて朗読
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「源流」
圧縮された記憶を
解凍するかのように
霧が山肌をけずってゆく

雨音がステップを踏む

ぬれまいと走る
ザクザクジャリジャリと
へたなタップダンス

大木に軒を借り
谷を見下ろす

雨が沢の流れと
軽やかにスィング

とつぜんのスポットライト

虹がジャンプした



2015年2月15日(日)
アーツ前橋にて朗読
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無題
梅雨が明けたら梅干を干そう
母が笑っていたように

梅雨が明けたらスイカを送ろう
畑で取れた大きなスイカ

夏がいつものようにやってくる
去年と同じように

この夏がまたやってくることを信じよう
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「早苗」
畦草の挟み千切りて田植え足袋
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「ピクニック」
知識という名のパンに
経験という名の具をはさんで
サンドウィッチ作って
さあ,どこに行こうか
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「夜明け」
美しい影を作って
ヘッドライトが
角をまがってゆく
闇から這い上がってきた
漂う雲は冬の朝を縁取る
乾ききった風は
光をさらに研ぎ
清清しさを誇示するのだ
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「冬の朝」
荒霜の
影の形に
溶け残り
冬の日差しの
やわらかき朝
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