2010 09/07 03:08
Category : 日記
帝京大学医学部付属病院が、昨年8月以降、
複数の抗生物質が効かない多剤耐性の細菌「アシネトバクター」による
院内感染が発生し、がんなどで入院していた46人が感染し
このうち27人が死亡していると発表しました。
アシネトバクター(Acinetobacter)は、
土壌や水の中によく見られる細菌で、少なくとも25%の健康な人が
アシネトバクター属の細菌を皮膚に保持していて
アシネトバクター-バウマニ種による感染が約80%を占めています。
アシネトバクターは病院内にも存在して、
ときとして、院内感染、日和見(ひよりみ)感染を起こすことがあります。
日和見感染とは、体力・免疫力に問題のない人では
病気を起こすことがほとんどないような微生物が、
体力・免疫力の弱まった人に感染して病気を起こすような場合を言い、
入院患者には、体力・免疫力の弱まった人が多いので、
院内感染では日和見(ひよりみ)感染が多いのです。
体力・免疫力の弱まった人での感染では、
致死率が40-64%と高くなっています。
問題なのは、治療として通常使われる抗生物質が効かない(多剤耐性)の
アシネトバクター菌が発生しているということです。
そんな中、今日のニュースでは、
スーパー耐性菌(新型多剤耐性菌)が日本へ上陸したと報道されていました。
インドから帰国し独協医科大病院に入院していた患者から、
ほとんどの抗菌剤が効かない新たな耐性菌(スーパー耐性菌)が
国内で初めて検出されていたことが判明しました。
この患者から検出された多剤耐性大腸菌は、
インドやパキスタンから欧米などに広がっていた
「NDM-1」と呼ばれる遺伝子を持つ耐性菌で、
WHOが先月、院内感染の予防と感染状況の監視を呼びかけていたものです。
NDM-1は抗菌剤を分解する遺伝子で、
大腸菌などがこの遺伝子を獲得して耐性を持ちました。
免疫力が低下している入院患者の場合では、
細菌が全身に広がり、敗血症で死亡する恐れもあるそうです。
帝京大病院で発生したアシネトバクター菌は
免疫が低下した入院患者の間で感染が拡大するのに対して
大腸菌などは日常生活でも広く存在するため、
今回のスーパー耐性菌は健康な人へ広がることが懸念されます。
SARS、新型インフルエンザに続き、また新たな恐怖が襲ってきました。
医学の進歩に負けない新しい病原菌との戦いに終わりはないのでしょうね。
複数の抗生物質が効かない多剤耐性の細菌「アシネトバクター」による
院内感染が発生し、がんなどで入院していた46人が感染し
このうち27人が死亡していると発表しました。
アシネトバクター(Acinetobacter)は、
土壌や水の中によく見られる細菌で、少なくとも25%の健康な人が
アシネトバクター属の細菌を皮膚に保持していて
アシネトバクター-バウマニ種による感染が約80%を占めています。
アシネトバクターは病院内にも存在して、
ときとして、院内感染、日和見(ひよりみ)感染を起こすことがあります。
日和見感染とは、体力・免疫力に問題のない人では
病気を起こすことがほとんどないような微生物が、
体力・免疫力の弱まった人に感染して病気を起こすような場合を言い、
入院患者には、体力・免疫力の弱まった人が多いので、
院内感染では日和見(ひよりみ)感染が多いのです。
体力・免疫力の弱まった人での感染では、
致死率が40-64%と高くなっています。
問題なのは、治療として通常使われる抗生物質が効かない(多剤耐性)の
アシネトバクター菌が発生しているということです。
そんな中、今日のニュースでは、
スーパー耐性菌(新型多剤耐性菌)が日本へ上陸したと報道されていました。
インドから帰国し独協医科大病院に入院していた患者から、
ほとんどの抗菌剤が効かない新たな耐性菌(スーパー耐性菌)が
国内で初めて検出されていたことが判明しました。
この患者から検出された多剤耐性大腸菌は、
インドやパキスタンから欧米などに広がっていた
「NDM-1」と呼ばれる遺伝子を持つ耐性菌で、
WHOが先月、院内感染の予防と感染状況の監視を呼びかけていたものです。
NDM-1は抗菌剤を分解する遺伝子で、
大腸菌などがこの遺伝子を獲得して耐性を持ちました。
免疫力が低下している入院患者の場合では、
細菌が全身に広がり、敗血症で死亡する恐れもあるそうです。
帝京大病院で発生したアシネトバクター菌は
免疫が低下した入院患者の間で感染が拡大するのに対して
大腸菌などは日常生活でも広く存在するため、
今回のスーパー耐性菌は健康な人へ広がることが懸念されます。
SARS、新型インフルエンザに続き、また新たな恐怖が襲ってきました。
医学の進歩に負けない新しい病原菌との戦いに終わりはないのでしょうね。