「団地の春②」
<<日本>>--自宅付近--


駅向こうに有る、マンモス団地の桜並木の下で花見をする団地の人々。

我が街は駅を堺に、こちら側と駅向こうの先に、巨大なマンモス団地を抱えている。

どちらも嘗ては、二階建ての公団住宅が立ち並んでいたが、開発により高層マンション群に変貌した。

嘗ての公団住宅は、住民が一階と二階を使用出来る構造であり、家賃は一ヶ月破格の5万円であったという。

とかし、そこに住む住民も皆高齢化し、巨大マンションの開発と共に家賃も高騰し、嘗ての住民のほとんどは、どこかに消えて行き、変りに若い世代の住民達が移り住んで来たのである。

今は春爛漫の満開の桜の下で、平日にも拘らず、ご主人抜きのママ友達の、子供を交えた花見の宴が盛んであった。