「江ノ島遠望」
<<日本>>--神奈川--


逗子市に有る披露山公園の展望台から、遥か江ノ島を望む。

海水浴の帰り道、子供が遊べる丘の上に有る披露山公園に行ってみた。

此処の公園には、孔雀などの小動物の動物園や、大きな規模の猿山などが有る。

孫は沢山居る日本猿の生態を眺めながら、小猿を応援して、檻から離れようとしなかった。

私は一足お先に展望台に上がり、日本とは思えない、新しく出来たホテルやマンションが林立する逗子市の光景を通して、江ノ島を感慨深く眺めていた。

現役時代の若い頃、会社の同僚と休みの前夜に会社を出発し、江ノ島に海水浴に行った事が有る。


橋を渡り、江ノ島を登って、写真で見える左端の海際まで行った。

他の同僚達はまた山を登って、海岸まで戻ったが、遠泳に自信の有る私は、この左端の岩場から右奥に見える海岸まで、一人で泳いで帰ることにしたのだ。

波の底に入ると、周り中海水が迫り奈落の底に居るように思え、波の上に浮かぶと、山の頂上から周囲を一望出来るようになる。

潮に押し流れそうになりながら、必死で海水浴場に辿り着いたのは、何と2時間半後のことであった。

とっくに島を歩いて浜に着いた同僚たちは心配して、捜査救援を頼もうかとしていた矢先であった。

正に若気の至りとはこの事を言うのだろう、無茶をしながら、無事に泳ぎ切った昔を思い出しながら、この江ノ島の光景に感慨ひとしおであった。