「夏草や」
<<ベトナム>>--ミーソン--


この光景を見た時、松尾芭蕉の「夏草や、つわものどもが、夢の跡」の句が思い出された。

廃墟の館の先には、夏草の先に、朽ち果てた小館の跡が有った。

此処にはリンガ(女陰)の遺跡が置かれていると言う。

それは石で象られた女性器の遺跡であり、ヒンズー教の教えに従って象られた生命の源なのだと言う。

太古の昔から、人類が滅亡せずに現代まで存続しているのは、こうした自然崇拝信仰にも、起因しているようにも思えるのである。