「伝授」
<<ベトナム>>--ホーチミン--


ショーの女性が、カスタネットのように鳴らしていた器の鳴らし方を、お客に伝授している光景。

彼女は我々のテーブルと同じ席に座っていた女性に、この湯飲み茶碗とも、お猪口とも言えるような器を持たせて、その鳴らし方を教えていた。

しかし伝授を受けている女性は、不器用なのか、それとも鳴らし方が難しいのか、全く音を出す事が出来なかった。

教えているショーの女性も、遂に諦めて舞台へと戻って行った。

最近は、こうしたショーでも、観客参加型のアトラクションを良く見掛けるが、昔と違い観客の方もためらわずに、求めに応じてショーの参加を楽しむ人が増えてきたように思える。

我々の年代の人間は、矢張りショーへの参加を求められても、遠慮する人間が多いのではないだろうか。