「余興②」
<<日本>>--銀座--


仲間の帽子姿の後は、私の番である。

こんな帽子を被った事の無い私は、矢張り冗談とは言え、実に照れ臭い。

最初自分で被って見たが、帽子の持ち主が、少し斜に被ると粋なのだと、被り直してくれた。

帰宅後、仲間が撮ってくれた写真を見て、矢張り予想通り帽子は似合わないなと実感した。

しかしこんな雰囲気の店には、こんな格好も悪くは無いなと思ったのであった。

壁には、此処の店に来店した、名のある外国人が直接書いたのであろう英文が、古色蒼然とそのまま描かれたままになっていた。

更に窓の外の、ハーバーインの赤いネオン管が、レトロムードを一層醸しているようである。