「はい・ポーズ」
<<インド>>--ヴァラナシ--


まるで私が構えたカメラに応えたような、二匹の牛のポーズである。

白黒のこの牛たちは、さながら夫婦のようであるが、二匹とも雌である。

インドで牛を飼っている目的は、農耕作業の手伝い用か、搾乳のためである。

街中では、農耕は関係ないから、専ら搾乳だけが目的なので、雌牛が多いのである。

それにしてもこの二匹、きちんと両足を揃えて、行儀良くカメラに応えているのが可愛らしい。

食糧事情からか、どの牛もお腹ばかり膨らんで、栄養失調の傾向が有るのが痛々しい。

道路右側には、物乞いをする人々が、並んで座っているのが、この国の貧しさを物語っているようである。