「朝の気配」
--サヌール--


海から昇った朝日に照らされて、黄金色に輝く大木の様子。

何の木だか分からないが、大木の割には余り背が高くない木である。

すべすべした幹の表面が、木の皮の質感を繊細に浮き立たせている。

南国で良く見掛ける木だが、花と同様植物音痴の私には、ただ珍しい木だなと思うだけである。

背景の小さな祠や幟旗が、如何にもバリ島らしい情景を醸していた。

南国なのに朝のひんやりとした透明感が伝わって来て、思わず深呼吸をしたくなる雰囲気であった。