身はサラリーマンであっても、自身の人生の経営者 丹羽宇一郎氏の<ことば>かみしめる230515
さきに本ブログで「<弘法大師の供養に通じる> 『お接待船団〜和歌山・徳島〜』230422初回放送」を書かせてもらった。

 この番組では、200年は続くという「有田接待講」で二人のキーマンが登場する。
 その家柄は、「みかん農家三代目」と「1818年からは続けているという醤油製造元」。
 その後継者が、講の代表や世話役となり、危険をおかしても四国・鳴門にわたる一行を励まして渡帆してきた。

 それぞれが異口同音に語る。
 「代々家業が続いてきたのも、『大師様のお蔭』、跡継ぎ者が立派に事業を受け継いでくれるのも、『大師さまのお蔭』」。
 継承する当代もまた、別々な言い方で語る。「(講の代表・世話役を務めることは)父からの遺言、母の言い伝え」。

 経済の論理で申すと、「代々にわたり発展させてきた『営業権』『財産権』の相続」。
 「利益があがれば『やる気』も起きるが、『儲からなければ売るなり、廃業する』なりのこと」。
 ただ、経営者には「誰にも代わってもらえぬ、当事者責任と経営能力」を持ち合わせる。
 「給料日を前に、明日の支払いをめぐって、どこの家も夫婦喧嘩が絶えない」。
 そうも申す。「自分たち夫婦の支払いで喧嘩をする」はサラリーマン家庭。経営者家庭では「従業員の給料支払いを巡って喧嘩になる」。そうではないか。

 一見、関係がないかに見える「有田接待講―弘法大師―醤油製造元&みかん農家」。
 経営当事者ならでは実感の「お蔭―恩返し―自身の分も含めて<お遍路さん>に託す巡拝」。
身はサラリーマンであっても、自身の人生の経営者 丹羽宇一郎氏の<ことば>かみしめる230515

 千葉県から徳島へ。女性元看護師さんの収録言を詳録しておく。
  「<お接待>を受けつぐ人が居ます」
 「業務量が増えて忙しくなって」。「だんだん自分が患者さんに対して時間を割けなくなって」「人に優しくなれないとか」
 「それでどんどん、自分のことが自分で嫌になっていくって、いうのがつらくって」。

 「(高野さんは)看護師をやめて遍路の旅にでました」「そこで有田講の人と出会い」
 「そこで(鳴門にくることのできない有田の代わりに)<お接待>を受けつぐ人に」

 「(鳴門・霊山寺で)有田の人たちが楽しそうに、うれしそうに<お接待>しているのを見るのも」&「お遍路さんたちが嬉しそうにお接待をいただいていくのを見るのも、本当に幸せでした」

 「その後、(高野さんは)毎回、接待講に参加するようになりました」