経営と支配の単位=「門 かど」 門と土地割替制度210417
 経営と支配の単位=「門 かど」 門と土地割替制度210417



 人吉・鹿児島・都城など南九州に展開した「真宗禁制」。
 その対象は「門割制度」と呼ばれる農民の支配組織に対し及んでいた。

 「門」について『日本史広辞典』山川出版社。 
 「鎌倉後期~南北朝以降の南九州にみられた経営と支配の単位」。
 「住居を中心に屋敷地とそれに付属する耕地からなる」
 「南北朝期以降在家収取役の徴収対象となった」
 (もとは「家の周囲にめぐらした囲い及び付属の土地をさした」)。

その「門」を単位に近世の島津家中は、
 「門を前提に、土地割替制度を加えて編成」
 「農村支配組織としての門割=かどわり制度を実施した」(前掲書)。

(黎明館公式HP「川辺郷各村門名」)
 「川辺郷の神殿村・野間村・平山村など11ヶ村(享保期以降の村数は13ヶ村)の門・屋敷名を記録したもの」。
 「当時1村に平均24門が存在」「平山村には下之園屋敷の名前も見え」「村落内で門と呼ばれず,屋敷と帳付けされた」事例。
 「屋敷にも名頭=みょうどう・名子がみられ,五人組の一員となっていた」。