人手の結晶 「京の青もみじ ニッポン印象派」190429.
人手の結晶 「京の青もみじ ニッポン印象派」190429.

舞台=「青のもみじ」の創造した資源。
東福寺、大沢池、保津川峡、圓光寺、比叡山八瀬のもみじ小径、嵯峨電と移る。秋の紅葉で知られる名所にも、実は春、夏の「青のもみじ」。



文学にこと寄せて「青のもみじ」、その視覚に事よせて、文学作品が意味を示す。いわば、活かした資源。
兼好に「卯月ばかりの若楓、すべて、万 の花・紅葉にもまさりてめでたきものなり」(百三十四段)
納言は「五月ばかりなどに山里にありく、いとをかし。草葉も水もいと青く見えわたりたるに」
定家も「影ひたす水さえ色ぞ緑なる四方の木づゑのおなじ若葉に」(六百番歌合 夏上 四番) 
『源氏物語絵巻』
『栄華物語』で「力車にえも言わぬものまで涙を流して、観音と申さぬなく」(楚王の夢)
「青のもみじ」はただ、継承されているわけではない。家康建立と伝えられる圓光寺。
 その庭園で禅僧は無心に<草むしり>の作務。「幸せ、草むしろの充実感」「禅ではなにごとも修行」。

 (番組案内)
「目にも鮮やかな新緑のもみじを巡る京都の旅」「平安時代から日本人がこよなく愛してきた若葉の美しさを堪能」と。