松浦紀行録を現代語訳 丸山道子


松浦紀行録を現代語訳 丸山道子
 1970年代、仕事場に訪ねてこられてお会いする機会があった.京都女子大学の国文学科を卒業されたと聞いていた.

 「松浦武四郞の諸日誌を現代語訳する」.そう申されて、一冊ごとにその記載地を訪問していた途次であった.
 その業績は、今、古書店の目録で存在感を示している.

 たとえば札幌・弘南堂書店.
 「現代語訳 蝦夷日誌 全8冊揃 松浦武四郎」
 「凍土社 / 昭48 58  丸山道子訳」
 「石狩・後方羊蹄・夕張・天塩・納沙布・知床・久摺・十勝の8冊揃。背に薄ヤケ少々。16,200円」

 伊勢国一志郡から蝦夷地調査に繰り出した松浦武四郞.
 その著作数は200点前後.なかから地理案内書というか、調査復命書というか.
 うち、「日誌」8冊を丸山さんは現代語訳された.

 原本は自治体史などの資料編で記載され、公になっている.読んでみたい.そう思う人には難解でも、このシリーズを通じ、理解を助けてもらえること確実.