厚岸かぐら 復興に不可欠・支持慣習.
道東、ニシン漁業地
 江戸時代後期.北海道東部に伝承した<神楽>は、大正4年の御大典の時期に休止となったとされる.
 復興したのは、釧路営林署長だった近藤という人.あわせてその記録もつくり、以下のように記載.
 藤営林署長はさらに、神楽演舞の態様を次のごとく説明している.




ニシン景気、神楽支える
 「正月二日よりはじめ、厚岸神社前にて奏し、ついで町内を歩き、所望せらるる家にて悪魔払いの意味にて正月五日か六日ころまで獅子舞をなし」、と.
 正月2日から6日ころまで「所望せらるる家」というのは、厚岸でのニシン生産最盛期の「門付け=人家の門前に立って音曲を奏するなどの芸をし、金品をもらい受けること」の伝統を示しているものと、考えられる.

復興を口にするが
 現在、地元の児童が伝統を継承しているが、大人の参加が少なく危うい.
 <復興>を口にするも、漁期開始の前に<祈り>も<感謝>もなくなった.
 「資源は神様がくれたモノ」の思想にカゲリ、<祈祷料を出せぬは神の働きがニブイ>と、人間は勝手に決め込んでいまい、か.

 <祈り>も<感謝>も希薄.資源枯渇のみならず、<地球温暖化>は止まらない.
 厚岸かぐら 復興に不可欠・支持慣習.(140224 「厚岸かぐら」).