学制・鉄道・鉱産 in 米国 久米邦武編『特命全権大使 米欧回覧実記』
学制・鉄道・鉱産 in 米国 久米邦武編『特命全権大使 米欧回覧実記』



2月になって文庫本を手に、読みはじめている.中学の歴史、高校日本史の教科書にも答唱する使節団の公式報告書というべきか.
 
 初巻はアメリカ編.
 使節団がなぜ最初の訪問国をアメリカに選んだのか.航路事情ということでもあるまい.案内人の米国人が同行している.<ペリー使節に対する返礼>を大儀としてるのか?、そこを読み取りたい.

 学制・鉄道・鉱産 
 渡泊22日(明治4年11月~).その行程は省略されている.報告は最初に国論全体、つぎに訪問地.
 国論総体で注目は、1)集合団体型学校制度の普及、2)鉄道輸送網、速度より網目、3)鉱産資源の豊富さ.

 徳川の世に本邦の金銀は海外流出.
 その知識はあったのであろうが、金銀山の豊富さに目をみはる箇所が.随所.長州閥二世は、本書を読んだか.国力の違いは明白.そこがまず、開示される.