160208 「前田正名 明治国家建設期ー中ー」


160208 「前田正名 明治国家建設期ー中ー」
 維新後の1871=明治3年から同90年までの20年間、
 この時期を「明治国家建設期」とする考え方があります.阿寒湖畔の前田一歩園々主、前田正名翁にとってのその時期は、政府役人の一員として、<日の当たる表舞台>で活躍した時期と、重なります.

殖産興業.
 明治維新政府の政策用語で知られる、この言葉.明治14年から17年にかけてのこの時期は、正名にとってフランス留学の成果を国内でいかす、調査官僚として一時代を築いた<輝ける時代>です.

全国府県勧業調査
 前田は精力的に取り組みます.調査を通じ明らかにされた点です.
 1)府県は貧窮している、2)特に深刻な府県がある、3)国産品の質向上で国外の信頼を回復する.

 その施策.担当課の属する農商務省では高い評価を得ました.
 しかし、デフレーション政策をすすめていた大蔵省の理解はえられず、大幅な修正を余儀なくされます.

 前田は野に下り、のち山梨県知事に転出します.農商務省で最初の調査.「富国」をめざした調査、ですが.