黒糖 喜界島
黒糖 喜界島.NHK「新日本風土記」の放送で.

 

 サトウキビ砂糖の産地で、製造過程の終盤、<時間との競争>の場面が.
 奄美諸島の一隅に.大島の東に位置する、鹿児島県の属島のひとつと、いうことのようで.
 標高205メートルの火山島.大きな集落や空港は標高65メートルほどの南西部に位置するようだ.



 ところで、この島.『源平盛衰記』では、流刑地のひとつ.
 俊寛とかいうヒトが、都での密議の疑いをかけられて、はるばるこの島まで、送り込まれる.

 船で送ってきた人が、「連れて帰って」の懇情を振り切って、置き去りする.
 置かれる人は、背のたつ深みまで追いかけて、「サメザメと泣くが」.
 子どものころに読んだ本の一節が、いまだに残る.

 喜界島.黒糖の島と聞いて<甘い>舌感よりも、<涙の塩味>を想起する人は、多いのではなかろうか.