敦賀 日めくり奥の細道
敦賀 日めくり奥の細道.越前・敦賀に芭蕉は笠を置く.

 時節は<中秋の名月>、土地の人に聞く.「明日は名月にあえるでしょうか」.

 

 敦賀の気比神社.付近の人は答える.「北陸の天気は、そのとき、そのときです」.
 土地の人も変化を読み込むことが、難しいということ.

 果たせるかな名月の夕は雨.芭蕉も申す.「自然のことだから」.

 敦賀は日本海の要湊.
 月を愛でることのできなかった芭蕉は残念がった.
 土地の人も惜しんだのかも知れない.

 敦賀の月が、名句に読まれる機会を逸したのであるから.巡り合わせで、ある.