波平恵美子編『文化人類学』
 生物としてのヒトにはじまり、人類の文化営為、集団をつくってきた形と意味、転じて個人の生涯を通じた老・病.死の過程で、外部とどう接触しているかを説明している、か.

 全7章.「人間と文化」、「文化人類学と質的研究」「個人・家族・コミュニティ」「人生と通過儀礼」「宗教と世界観」「兼弘・病気・医療」「人間と死」

 世界各地にみられる民俗・文化事象に目配りし.それぞれの差異を否定するのではなく、有意味性を提示する.そのうえで、多様な有り様を理解の上に「他」と円滑に接していくことを考えさせる.

 他方で、「人間と死」では、家族・知人としてではなく、業務として立ち会う「死」といかにむきあうのかも、示しているようにおもえるのだが.

 「系統看護学講座」の一冊.(医学書院 2014年)

編集 ペン : 多種多様なものが混在しているけれどその土台は一つの地球ですね。否定や憎しみからは何も生まれてこないと思います^^