2012 12/25 06:48
Category : 書評
林えり子著『竹久夢二と妻他万喜―愛せしこの身なれど-』。 (ウェッジ文庫)
竹久夢二が岡山県邑久郡の出とこのたび知った。群馬の伊香保にあった資料館はいかにという経過も、本書をつうじて判明したが。
岡山・後楽園のほど近い、川をはさんで美術館がある。そこのミュージアムショップで本書を購入。
妻・他万喜について「正当な評価」をというのが、本書の基盤になっている。著者の構想も評論家の評価もその点では一致。
読んでいて主人公の妻を置いておき、夢二の交遊の広さ。
20世紀初頭の社会主義者たちとの接触のなかで、画風が培われた点に意外さを。考徳秋水、大杉栄、神近市子らの名前がつぎつぎに登場。
次の時代に登場する東郷青児らが、周囲にいたのだ。
早稲田の近くの絵葉書店で店頭に立つ若い娘が他万喜。
明治の女性にしては奔放に生きているようにみえながらも、他万喜のもつ描画の力が夢二を「育てた」の視点が、結婚、離婚、しかし同居の説明のしにくい女性の一生を紡ぐ糸と、言いたいのかも。
ストーリーの展開の構造が、自然で説得力をもって展開する。豊富な取材、とりわけ当時、両人と直接交遊のあった人を通じての情報が、ストーリーを支えているの、感。 (ウェッジ文庫 2008年)
竹久夢二が岡山県邑久郡の出とこのたび知った。群馬の伊香保にあった資料館はいかにという経過も、本書をつうじて判明したが。
岡山・後楽園のほど近い、川をはさんで美術館がある。そこのミュージアムショップで本書を購入。
妻・他万喜について「正当な評価」をというのが、本書の基盤になっている。著者の構想も評論家の評価もその点では一致。
読んでいて主人公の妻を置いておき、夢二の交遊の広さ。
20世紀初頭の社会主義者たちとの接触のなかで、画風が培われた点に意外さを。考徳秋水、大杉栄、神近市子らの名前がつぎつぎに登場。
次の時代に登場する東郷青児らが、周囲にいたのだ。
早稲田の近くの絵葉書店で店頭に立つ若い娘が他万喜。
明治の女性にしては奔放に生きているようにみえながらも、他万喜のもつ描画の力が夢二を「育てた」の視点が、結婚、離婚、しかし同居の説明のしにくい女性の一生を紡ぐ糸と、言いたいのかも。
ストーリーの展開の構造が、自然で説得力をもって展開する。豊富な取材、とりわけ当時、両人と直接交遊のあった人を通じての情報が、ストーリーを支えているの、感。 (ウェッジ文庫 2008年)