松原隆一郎×勢古浩爾談「2012年ベストセラーの『正体』」
 松原隆一郎×勢古浩爾談「2012年ベストセラーの『正体』」。「話題の書を読んで、世相を振り返る」(214p)という企画。

 松下は指摘する。「捨てるか否かの闘争」のところで、現大阪市長らを「捨てる」派と位置づけ、次のように述べる。

 「『捨てる派』の政策に共通するのは、言ってることの正しさはともかく、具体的なモノへの愛着や手触りが希薄で、考え方、表現に色気がないことです」

 「だから『捨てる』ことの先になにがあるかについては、空漠たるヴィジョンしか打ち出せていない」(218p)。

 かつて都道府県紙のなかにも、「ぶっこわして、後、どうする?」と論じた記者がいた。勢古も「『豊かさの具体的な形が見えてこない」と応じている。

 国政をめざす、第三極。本誌にある森喜朗談「引退の前にすべてを語ろう」で、「(小選挙区制)実際にやってみると、個人のパフォーマンス中心の選挙になってしまった」(104p)。

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