来迎院


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 来迎院。地理に不案内であることはもとよりながら、多分、高野川という河流の源流部に近いところに位置するのかと、思う。
 本院の奥に「音無の滝」の案内標識があったし、近くには順徳天皇陵もある。

 三千院から徒歩で歩き、案内してくださった友人のご友人とおっしゃる方を紹介していただいた。
 実は一年半前の桜の季節、西陣でお会いしているお方である。

 たどりついた参拝者が差し出す「朱印帖」、「集印帖」に揮揮毫(きごう)し、念入りに朱印を押し続けておられた。
 これまで「朱印帖」を用意したことはないので、せっかくの記念に一筆したためていただいた。

 その間も、若い二人連れなど依頼する方がひきもきらずに来訪される。高齢者には難儀な道のりではあるが、朱印をいらいされる方は、観光よりも信仰で訪問されるに違いない。

 天台声明の修道場として創建された来迎院。天台僧の道場としてありつづけ、俗世には写経、朱印で頼られている。