コギングトルク
 コギングトルク。昨夜23時過ぎに、チャンネルを偶然にまわして視聴した番組で知った。

 発電機の永久マルチ磁石とコアとの間で起きる、「磁気吸引力の変化がウネリとなって現れる現象」ということらしい。

 自転車のライトを点灯させようと、発電機をまわしながら走行するとペダルが重くなる経験は、多くの人がもっている。

 マチの大工さんOBが、その問題に正面から取り組んだ。簡単に手回しで発電機を回転させて「発電できないか」という、発明・発見の物語。

 「、コギングトルクは回転方向に働く磁気吸引力の総和となるからです。付け加えると、巧みに設計すれば磁気吸引力は打ち消しあうことも可能となるということ」というから、恐れ入る。

 相談された京都大学の准教授が、先行の研究があっておかしくないと調べてみたら、「実はなかった」という話。

 磁石が数個。その組み合わせの微妙な角度が決め手なのだが、そこはマチの大工さんの発明ゆえ、磁石の角度の調整も「小柱に金づちで叩いて」調整する、まことにユニークな手法。

 出発は木工大工さんながら、背景には金工の技術者が後押しをした。不安と出費を押しだまして見守る連れ合いさんの、「亭主の好きなアカエボシ」精神も見逃せない。

 9月22日23時、BS-TBS 「発明物語」。