大江 正章著『地域の力ー食・農。まちづくりー』
日本経済の工業化と外部資源依存がつづき、地域社会や一次産業の疲弊が指摘されている。

 地域社会や一次産業の疲弊というとき、内外生産物の価格格差や後継者不足がなにより注目される。

 いっぽうで健闘している農漁村や、地域おこしの活動もある。むしろ増えている。そこのところに着目しながら、やはり重要な点は国内生産の国内消費、モノつくりの観点なのか。 本書は、そうした視点を各地の取材を通じて提示しているように、みえるのだが。 (岩波書店 2008年)