石川英輔著『世直し大江戸学』
「今の時代に生かす江戸の先人たちの生き方」が、思想の根底をなす。

ここにいう、「先人たちの生き方」は、日本型生活様式と言ってもよいのだと思う。省資源、徒歩交通、食事体系、寺子屋による識字率の向上。行政の簡素化。地方分権。

終章は「海図なき時代の進路をきめるには」で、むすばれる。環境、自給率、教科書がつうじなくなった政治・経済・文化。本邦の知的蓄積が問われている。