2003年05月の記事


ローレライ伝説
なじかは知らねど心わびて 昔のつたえはそぞろ身にしむ
わびしく暮れゆくラインの流れ 入り日に山々赤くはゆる
うるわし乙女の巖頭に立ちて 黄金の櫛とり髪の乱れを
梳きつつ口ずさぶ歌の声の 神怪しき魔力に魂も迷う
こぎゆく舟人歌に憧れ 岩根も見やらず仰げばやがて
波間に沈むる人も舟も 神怪しき魔歌謡うローレライ

近藤朔風訳 ハイネ
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夏への扉
猫のピートは、いつも冬になると、夏への扉を探す
たくさんあるドアのどれかが夏に通じていると信じ込んでいるのだ
そう、ぼくも夏への扉を探していた
ロバート・A・ハインライン
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靴との出会いには一目惚れの衝動が必須だ
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おばあさんとむすこ
ひとりのおばあさんと三人のむすこ
ジェリイ、ジェムス、それにまたジョンよ
ジェリイは首くくった
ジェムスはおぼれた
ジョンはどこかへいなくなってしまった
だァれもみつけたものがない
三人のむすこがみんなしんでしまった
ジェリイ、ジェムス、それにまたジョンよ

北原白秋 まざあぐうす
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Endless Loop
眠リト死ノハザマデ
幾ツモノ「タラレバ」ガ通リ過ギルケド
今日モ或ル筈ノ符丁ヲ拾エナイ
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井戸
赤錆びの水の底に棲むは都市の憂鬱
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うまれし国を恥づること
古びし恋を嘆くこと
否定をいたく 好むこと
あまりに 我を 識れること
盃とれば 酔ざめの
悲しさを まづ 思ふこと

佐藤春男
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気泡の花
白い花は、実はごく薄い黄色の色素によって彩られているが、花びらの表皮の下にあるスポンジ状の細胞の隙間の気泡が白く泡立っているために白く見える
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黙示録14章
刈り入れのときがきた
地上の葡萄を刈り入れよ
その実は既に熟している
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江戸方位図
全方位を十二分割し、真北に〔子〕を置き、時計回りに十二支をあてはめていった
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イカロスの死因
太陽に近づきすぎた為に
接着剤の蝋が溶けての墜落死
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ジェノサイド条約
締約国は、集団殺害が平時に行われるか戦時に行われるかを問わず、国際法上の犯罪であることを確認し、これを防止し処罰することを約束する
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天使
人間は自分が獣に等しいと考えてはならない
また、天使に等しいと考えてもならない
そしてその両方のことを知っていなければならない
パスカル
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ソドムの街は罪に穢れている
「あの街に50人の正しい者がいても、滅ぼされるのか。50人のために街をお赦しにならないのか。」
神との交渉でアブラハムは正しい者の数を10人までせり下げたが、残念なことにソドムの正しい者の数は10人に満たなかった。
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多重人格
新規のレイヤーが結合できなかったんだね
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最も高い塔の歌
いくら高い塔をつみあげたとこで
お月さまはとれやしない
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砂男
眠くなるのは
砂男が目に砂を入れにくるから
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毒と薬の表裏
匙のシーソーでいったりきたり
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