四季(夏-秋) 5.7.5 (7.7)


かくれんぼ三つ数えて初夏の色


霧雨が洗う詩情か錆びた街


綺麗だな雨上がりの夜空って


雨が降るあの日の夏まで虹の空


アメジスト雲の切れ間に輝けり


雨上がり虹の袂でイブの笑み


発電機蝸牛水車スネールタービン無心なり


奇術師も釈迦の掌田は濁る


枇杷の種果実の不思議四季の色


逢いたいな花火を見上げ夢の中


花火咲く喜怒哀楽の真夏まで


あの場所へ渦巻く若さ夏に散り


湯上がりの男遠く見つめる扇風機


茫漠図過熱の都会もんじゅの知


五感なき自然の自然じねん沸騰す


蒸せる夜の八百万の神夏銀河


吼える虎六甲おろし燃ゆる星


光る風秋はどこから雲の峰


シトリンの太陽胸に海の道


叶えよう真夏の銀河波しぶき


波しぶき潮の満ち引き泳ぐ愛


テクタイト宇宙の起源海の渦


冴え渡る維新の秋と時告げる


煌めいた諦めの夏秋の空


君のこと月の満ち欠け終わる夏


斜陽坂夕陽に泣きたい日もあれど


落ちてゆく滲む街の灯影を消し


遊園地九月の色彩風車ひとり佇む斜陽の陰り


迷わずに謙虚に学び天高く感謝の地層歓喜の気圏 


幻と現宇宙の図式水も澄み月に祈りを星に願いを