2009年12月の記事


満ちる暮れ。
午後4時過ぎ、十四夜の白い月を眺め、夜中12時をまわって南天に浮かぶさえざえとした月光を浴び、一服。今年から新年にかけ満月、十六夜とつづくことになる。満ちていく移ろい。あかりやさん、まだ退院できていないと渡辺から知らされた。今日はむじな組とだけ会い、闘病中のむじなの消息で過ぎた。相聞3rdの絵は、むじなの故郷、前沢曲り家集落の雪景色。やるべきことをやって八年越しの祈願達成のために過ぎていった一年。とも振り返られる…月を眺めながら、そう思えた。
吉本隆明、福島泰樹のことなど、
ずいぶんとひさしぶりに平穏を味わった。
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師走のぎょーむ連絡
From: T.M
Date: Wed, 30 Dec 2009 06:52:06
To: 東京星菫派
Subject: [digital-japanesque:00114] 師走のぎょーむ連絡です


渡辺さん。ぎょーむ連絡です。

●今年のラストワーク
ディスクウォリアーを2回かけ、再度DVDオーサリングにチャレンジ。
さっきでき上がったものを全編再生確認しおわったところです。
どういうわけか2枚目以後はNG。Mac miniの限界だろーか?
ともあれ、チェック用DVD渡せます。
ピックアップし、関係スタッフへの配布用をよろしく。
でき上がるのが大晦日になるだろうから
ま、年賀の挨拶ということで配ってね。
Pictureの図柄は添付のものを参考に。
希望はモノクロの「吹雪きせり」トップカット。
第2希望として「雪町」。検討よろしく。
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万物は冬に雪崩れてゆくがよい追憶にのみいまはいるのだ
22日から始めた。豪雪の会津と箱根仙石原中秋。ずっと気になっていた素材を、やっとHDVで。28日までの6日間で12タイトル。夏の盛りからはじめた総ざらいだが、これで得心。力も、尽きた。

最後につないだのは仙石原の日暮れ。

  はらはらとあわき日暮を雪のごと偽アカシアの花は降りしが
  http://www.youtube.com/watch?v=USr0k3B3njw
              
福島さんの「風に献ず」から。
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エンコード。目からうろこ
未明にアップロードしたmovieの雪がお化けになっていたので、クリエに渡辺を呼び出し相談。MacBookでこの間の4seasonsの映像をさまざまなエンコードスタイルでテスト。戻ってチャレンジ。YouTubeにup。確認したが、圧倒的。データ量は一気に10倍以上にはなったけど。H264の最高レートが当然のようにベストだった。目からうろこ。

H264  1280×720HD  品質/最高  345.1MB
MPEG4最高画質 1280×720HD  転送レート/10000k㎐ 180.2MB
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databackupメモ12.21夜
箱根仙石原のすすき&中秋満月→ミュージックHD
会津豪雪R1&R3[降雪up]→EIZO_1THD
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午前1時。1℃。
12時をまわったところでチェック用のDVDを受け取り、あとは任せてスタジオの階段を上がった。ライフモダン09仕上げの夜、東京のまちなかは1℃。nonaのナレーション録りが終わった直後に吐き気。あとはmixupまでへろへろで過ぎた。納得。そして満足。
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ゴブリン、大当たり
GiO一新。新起用のゴブリン、大当たりだった。あの年代の男性ナレーターの中では群を抜いた声質だろう。今後、いろいろ使ってみたい。オール入れ換えの音楽とあわせ。想定外の結果。今夜は18時からnonaでBIENA。秋にむりして撮った新素材をほぼ余すところなく使いきり、尺もほぼ半減。すべてHDに切り替え。3年近くかかった原版のHD化、これですべて終了。
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徹夜あけたら寒波
3日前とほぼ同tじ時間にスタジオを出た。急激な冷え込みのせいか夜明け寸前の六本木は銀杏の黄の道に。蒲田でタクシーを降りたのが7時少し前。ヒートアップした脳が物理的にカラダを発熱させた状態が3時間くらい続いた。唯一残っていたSDをHD化。
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ひさしぶりに徹夜編集
地下を上がったら真っ暗だったがタクシーで蒲田にむかう間に夜が明けていった。年末の特番が重なってスタジオは朝まで編集も録音もフル稼働。六本木の地下だけミニバブルのようだった。銀杏は大半が残っていて、1/3くらいはまだ色づいてもいず、夜明け寸前の六本木に奇妙な季節感が漂っていた。超暖冬?ナガオカが顔を出してくれたが、あまり話をできず。たまには“れん”にでも寄ってみたかった。
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忘れないために
今年の12月1日は満月だった。
2年前の12月1日に最後に撮った嵯峨野
http://www.youtube.com/watch?v=-G0IwthxiUI
この1時間後に、知らせを受けた。


2007 12/07 22:40
譲治へ12.7夜
譲治
過ぎていった時間を振り返って
どこかにかけがえのない一瞬があったのだと
苦笑とともに認めるとしたら
おれには、あいつやきみたちと過ごした日々が
その象徴のひとつだった。
あの時間がなかったら
少なくとも今夜おれがおれであると
思えるおれはいなかった。
おれは今現在の日々に何の後悔もない。
バカかと思われてもしかたないが
あいつに声かけられ十二年問のヒモ生活をやめてから
ずっと充実し愉しい日々を送っている。
ヒモ生活の時間も愉しく充実していたけどね。
そういうことの根底にきみたちと過ごした
短い時間があったのだと、
きのうあいつの寝顔を見ながら思った。
見舞いに行ったというよりも
自分のことを確かめるために
十年ぶりにあいつの顔を見に行った
そんな気がしている。
別れがたく、渋谷まで一緒に戻り
横江の案内で
むかし金がない頃に入ったような
時間の止まってしまったような店で
あてのない話をして過ごした。
横江は、あの頃より皮肉が減って柔らかな印象になっていた
日比野はひりひりしたエッジが少し丸くなって
昔は隠していた自分が弱いと思う部分をすっと出せるようになっていた。
ああ、こういうところを肴に
あいつと飲んだらうまい酒になるのだろうな
そんなふうに感じながら二時間を過ごしたよ。

譲治
いつもつるんでいたおまえに
ひとりであいつを見舞わせるのは酷だと思うが
どうか勇気を出して会ってやってくれ。
あいつの寝顔を見たら
きっと火が灯る。
疲れてはいるだろうけど
まだ誰も何も終わっていなくて
燃え尽きる瞬間まで
めいっぱい愉しく生きていくのだと、
おまえはおまえの時間を生きろと、
そういう気持ちをもらえると思う。
おれには
「面白かったよ、楽しかったよ」
と酔ってつぶやくあいつのコトバが聴こえた、から。
三人の娘たちにもし会えたら
なぜおれがそう感じたのか納得がいくはず。
家庭の幸福は諸悪の根源と言ったバカもいたけど
辻の家族を眺めていると
なんだ、悪くねーじゃん、
そう思えるよ。
あいつは、幸福だったのだ。

譲治
時間というのは
経ってしまったと思ったときから
たぶん過去になっていく。
おれはそう思って生きている。
でもな
きのうあいつの寝顔を見
横江や日比野と安坂場でくだを巻きながら
時間は複数流れているのだと実感した。
しんどいことだけど、ね。
おれの中でもしかしたらきみたちの中でも
時間はひとつではなく複数流れている…
気づくことがどういう経過を引き起こすのか
見当もつかないけど。

ひとりで見舞わせることになったけど
流れているはずの もうひとつの時間で
おれたちはおまえと一緒だと感じている。
不安も会わずに過ごした時間を悔やむこともなく
太平楽な寝顔でいびきをかいている
あいつの顔を見にいってくれ。

英治
英治さんがドイツ人の奥さんとお子さんを
連れて遊びに来てくれたときのことよく覚えています。
と夫人が言っていた。
譲治の指示に従うのもいいが
おまえは辻とおれたちとはまた違う関わりがあったはず。
おまえの声を聞いたら
あいつはもしかして心配して目が覚めるかもな。

    2007.12.7 益子拝

PS横江
辻が倒れた1日は下弦の月夜。
見えていれば、ゆうべは鎌のような三日月だったらしいよ。
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