2009年02月の記事


「歓楽街」
自分の胸の奥に
ありふれた日常から
離れて
暗闇の中に浮かぶ
蛍光色のネオンサイン
たとえば
それが
「平和」や「愛」や
「家族」「人生」や
「神のご加護」
であれ
ちょっとした後ろめたが
痛みを作る
胸の奥
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「世情」
不安というウィルスが蔓延し
地に伏し
泣き叫ぶ民の前に
安寧と言う名のワクチンと
清潔な寝床をつくり
与えてくれる医者はおらぬのか

絶望という悪魔が徘徊し
恐れおののき
震える子らの前に
希望と言う名の槍を持ち
安定という盾を手にする
ヒーローはおらぬのか

わめきたて
がなりたて
嘲笑し
自嘲し
挙句の果ては
自国を貶める

腐敗と言う名の病原菌は
いつの世も、ひそかに
蔓延る機会を狙っている
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「今悲しみを誰ぞ慈しむ」
ニューズペーパーの記事を
なぞり
世の流れを呼吸する
諸行無常を肯定し
この常をいとおしむ
ニューズペーパーの記事は
掃き捨てられた過去のごとく
我関せず 掃き溜めの屑
悲しみは綿埃り
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