2002年04月の記事
2002 04/29 18:21
Category : 詩惑抄
青菜のうえに メディア規制法
味噌汁の具は
スーパーの特売品売り場
極めつけの
メインディッシュは
キムチ風味のサッカーボール
情報過多の今夜のメニュー
味噌汁の具は
スーパーの特売品売り場
極めつけの
メインディッシュは
キムチ風味のサッカーボール
情報過多の今夜のメニュー
2002 04/27 14:43
Category : 物語
光の鎖を引きちぎり
夢見る乙女を救い出せ
螺旋階段駆け上がり
追っ手を惑わせ
逃げ切るのだ
白亜の迷路は
行く手を閉ざす
乙女のドレスは純白の
更紗サテンの光色
逃げ切る前に
光の渦に
呑み込まれぬよう
乙女の唇を
うばってしまえ
彼女の吐息が
闇を呼ぶ
夢見る乙女を救い出せ
螺旋階段駆け上がり
追っ手を惑わせ
逃げ切るのだ
白亜の迷路は
行く手を閉ざす
乙女のドレスは純白の
更紗サテンの光色
逃げ切る前に
光の渦に
呑み込まれぬよう
乙女の唇を
うばってしまえ
彼女の吐息が
闇を呼ぶ
2002 04/23 20:47
Category : 詩惑抄
甲板に立ち
行く手を見下ろす
風はまだ
目的地は遥か彼方
太陽がぎらつく空間
行く手をさえぎるのは
恐怖感のみ
船首をあげろ
そろそろ 風が吹く
行く手を見下ろす
風はまだ
目的地は遥か彼方
太陽がぎらつく空間
行く手をさえぎるのは
恐怖感のみ
船首をあげろ
そろそろ 風が吹く
2002 04/18 16:28
Category : レンアイ教授
独り寝の寂しさを
わかっているから
なお 切ない
コトバの鎧で守られた
あなたのこころを
裸にして
包んであげたい
もっと 自由になれたら
恋は悲しくないのでしょうか
わかっているから
なお 切ない
コトバの鎧で守られた
あなたのこころを
裸にして
包んであげたい
もっと 自由になれたら
恋は悲しくないのでしょうか
2002 04/18 16:21
Category : 詩惑抄
亡者あふれるこの国は
先行きのない 凍土
誰が欲しがりましょう
笑うことも 泣く事も
ましてや 怒ることもできなくなった
無味乾燥したこの土地を
生むことを拒絶した国土は
亡者のみが行くばかり
そのへんに生えたぺんぺん草のほうが
まだ自己主張している
先行きのない 凍土
誰が欲しがりましょう
笑うことも 泣く事も
ましてや 怒ることもできなくなった
無味乾燥したこの土地を
生むことを拒絶した国土は
亡者のみが行くばかり
そのへんに生えたぺんぺん草のほうが
まだ自己主張している
2002 04/16 16:36
Category : 詩惑抄
最近 仕事を変えろと
言われました
のんびりと 虫たちや水生生物と
戯れているのが楽しかったんですけど
季節の風は旅の話をしてくれたんですよ
もう 米や麦は作らなくていい と
役目は終わった と
これからは、建築物を支える土台になれと
言われました
――――そんなふうに 田んぼが話してました
言われました
のんびりと 虫たちや水生生物と
戯れているのが楽しかったんですけど
季節の風は旅の話をしてくれたんですよ
もう 米や麦は作らなくていい と
役目は終わった と
これからは、建築物を支える土台になれと
言われました
――――そんなふうに 田んぼが話してました
2002 04/09 19:30
Category : 物語
コトバはないの
あたしの コトバは
存在しない
手をあなたの頬に
唇をあなたのそばに
寄せて
あたしの気持ち 伝えるの
あなたのコトバで
あたしは動く
あたしはどこへ行けばいい
あなたのそばへいればいい
あたしの心はあなたのコトバで
溢れそう
溺れそう
あたしの コトバは
存在しない
手をあなたの頬に
唇をあなたのそばに
寄せて
あたしの気持ち 伝えるの
あなたのコトバで
あたしは動く
あたしはどこへ行けばいい
あなたのそばへいればいい
あたしの心はあなたのコトバで
溢れそう
溺れそう
2002 04/04 17:06
Category : 手紙
旅人は旅をする
旅をして何かを見つける
何かを見つけるために
旅をする
旅人を待つ人は
旅人を送り出す
再び訪れてくれるのを
待つともなく待っている
日常を編みながら
旅の土産話を待っている
旅をする
の
反対語ってなんだろう
ふと
そんな疑問も口にしながら
安寧とした空間に立っている
旅をして何かを見つける
何かを見つけるために
旅をする
旅人を待つ人は
旅人を送り出す
再び訪れてくれるのを
待つともなく待っている
日常を編みながら
旅の土産話を待っている
旅をする
の
反対語ってなんだろう
ふと
そんな疑問も口にしながら
安寧とした空間に立っている