2024年06月の記事


支払額今風も実入り極貧 江戸後期、辺境地の地酒事情240624
 支払額今風も実入り極貧 江戸後期、辺境地の地酒事情240624

 文化6=1809年記載の幕府旗本筆による復命書『東行漫筆』で、酒造記録を読むことができる。
 「(会所江買入)酒値段 並壱升 百三十文 上百五十文 麹壱升九十文」は卸値段相当。
 「会所より買 酒 並百八十文 上弐百文」は小売価格相当。

 米一石は一両として江戸後期の時点での米価換算で一両=5万円。一両=4,000文。
 一文=12円50線ということでは。すると、酒一升の価格は?。
 「(シラヌカ=白糠 酒代)壱升百十文=1375円」

 「(クスリ 酒造所卸価)並壱升 百三十文=1625円」
 「 同         上百五十文  =1875円」
 「 同         麹壱升九十文  =1125円」
 麹価格が示されるのは味噌、醤油を地元製造するため不可欠。酒造と調味料の製造がセットというところが、実はポイントなのだ。そして「水」は「しゃも寅井戸の名水」が鍵。
 
 「(クスリ 会所江買入)並壱升 百八十文=2250円」
 「 同         上弐百文    =2500円」
 製造元価格で「上百五十文  =1875円」は、現代の「吟醸酒」相当の価格。
 同様に「会所江買入」で「上弐百文    =2500円」とあれば、大吟醸酒にも該当する価格ということになる。

 その限りでは江戸後期の酒代=現代の地酒価格と言えなくもない。
 ところで同様の手法をもって当時、当地方に出稼ぎしていた南部家領内居住の農漁民の収入。
 つまり実入りはというと「南部もの支配人 弐拾両三分 外越年手金弐両」とある。

 「支配人」は、当地方に入稼ぎしている農漁民の元締め。一両=米価格5万円で計算するに。
 22両は110万円。ほかに3分は0.75両に相当し(5万円×0.75=)3万7500円が加算される。
 「南部もの支配人」といえども、年齢40歳代後半で50歳に近いものの年俸=113万7500円相当。

 そうした年俸=113万7500円相当の所得に、酒一升=2250円や2500円というのは、果たして<庶民の味>であるのか、否か。
 240624 釧路市大川町で開催。笑顔のニュータウン主催「釧路の酒造と水で三題」 佐藤宥紹担当の講座から紹介。
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開発途上国の「資源、使い勝手に似て」 「nhkG視点・論点 自然再生エネルギーと地域との共生」240626
 開発途上国の「資源、使い勝手に似て」 「nhkG視点・論点 自然再生エネルギーと地域との共生」240626

 太陽光、風力、経済動物の排泄物や製造加工の副産物。いずれも<地域資源>と考えるとき。
 地域の緻密度、構想力、提案力が問われる。
 往時、我が国経済は開発途上国の特殊遍在資源を、枯渇するまで搬出する経済を強要したが、それが今、国内の<自然再生資源>に向けられている。そう言うことではにのか、

 NHKG.視点・論点 自然再生エネルギーと地域との共生」240626。
 一橋大学准教授 山下秀俊氏が解説。
1)住民とのトラブル急増 2)<土地利用の社会化>&<利益分配の社会化>
 1)について、2014年=苦情有40自治体&苦情無102 17年=154&195 20年=169&272と推移。
 
 2)の1 「土地利用の社会化」=景観や自然保護に始まり、事業者の土地利用を住民に可視化する。
  大阪府能勢町では「禁止」「許可」「届出」議会での土地区分を設定。
  自然再生エネ事業が地域で受容されるための基礎条件。地域で理解され、かつ貢献できるや

 2)の2 「利益分配の社会化」=利益を設置事業者、税&地域貢献=域内への還元率etc
などの領域で、域内・域外にわけ事業着手前に「売上予測の試算」。
 事業別に相当の開き。実は<初期受入れ体制の温度差>による。
(例)「売上予測」350億円も地元に還元額は15億円。335億円が域外に流失。
(例)利益の9割が地元に貢献するケースの提示があった一方、40%、10%の貢献しかない事業例も紹介。

 ポイントは地元の<受入れ体制>。緻密度、構想力、提案力。
 自然再生エネ=<太陽光><風力><バイオマス>の発電。いずれも広くどこの地点にも存する地域資源。
 しかし<土地利用>には温度差。往時、先進工業国が開発途上国の資源&人材を恣
 太陽光、風力、経済動物の排泄物や製造加工の副産物。いずれも<地域資源>と考えるとき。
 地域の緻密度、構想力、提案力が問われる。
 往時、我が国経済は開発途上国の特殊遍在資源を、枯渇するまで搬出する経済を強要したが、それが今、国内の<自然再生資源>に向けられている。そう言うことではにのか、
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『見えるようになる』がたいせつ シリーズ「問われる宗教と“カルト”」第6回240623
 「もし、宗教について基本的な何かが理系できていれば、そうならなかたんじゃないあか」。冒頭、宗教学者の島園進氏(東京大学名誉教授)は提言した(写真)。
 23年7月9日放送。シリーズ「問われる宗教と“カルト”」第6回は、「宗教を正しく理解する力=宗教リテラシーをどう高めていけばよいのか。その徹底討論。

 宗教教育。それって、家庭教育で果たされるべきもの。
 そう考えてきたが、本邦の実態はそういうことではないらしく。
 前総理が奈良県で襲われ、その加害者が<母を統一教会信者にもつ>。そう聴いて、<やはり>と思ったことだ。

 1970年前後、<自身が選んだ人>でないものと、しかもそれが数百組以上の合同結婚式など、常軌を逸したことであった。
 「統一教会」と「国際勝共連合」を組み合わせた掲示物が、電柱に多数はられているのも<異様なこと>であった。

 今回、岸信介=安倍晋太郎―安倍晋三。この繋がりを聴かされて、「教育基本法改正」や「教員免許更新講習」の政策ポリシーも、安全保障&防衛政策も、一様につながってくる思いがした。
 いつしか、家庭に「伝承の欠落」を感じつつ。

 若松「目の前にある見えぬモノを信ずるのではなく、『見えるようになる』がたいせつ」。
 出演の若松英輔(評論家・随筆家)は言及した。「信ずる」。本来趣旨で理解されているや、受け止め難い。
 あらためて「宗教リテラシー」とは=(櫻井)「リテラシーとはそもそも知識を活用する力であり、(宗教を活用する)智恵と言い換えた方がふさわしい」

 (以下、番組趣旨) 初回放送日:2023年7月9日
 カルト問題に巻き込まれないためにも、国際化時代の多文化共生のためにも、今、宗教リテラシーを求める声が高まっている。では具体的にどのような方法で、日本における宗教リテラシーを高めていけばよいのだろうか。
 神話学者の平藤喜久子氏、ロシア宗教史研究者の井上まどか氏、旧統一教会問題に詳しい櫻井義秀氏、宗教学者の島薗進氏、牧師・宗教学者の小原克博氏、カトリック信徒・批評家の若松英輔氏とともに考えていく。
 
 『見えるようになる』がたいせつ シリーズ「問われる宗教と“カルト”」第6回240623
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「折り合い」がポイント? 戦時一枚のチョコ=飢餓で没した裁判官家族「瞬時、皆の笑顔」240614
 「折り合い」がポイント? 戦時一枚のチョコ=飢餓で没した裁判官家族「瞬時、皆の笑顔」240614

実話かどうかは定かならずとも。
 「新設することになった東京家庭裁判所の事務所には、チョコレートを分け合う親子の手を描いた花岡の妻・奈津子の描いた絵を飾ることに」。
 確かにドラマでは、主役の女性が、東京地裁で「食糧管理違反事件を担当する判事に、GHQから給されたチョコレートを半折し贈る」シーンが。

 掲げた絵について、最高裁家庭局長が一言する。
 「法律っちゅうもんはな、縛られて死ぬためにあるんじゃない」。「人が幸せになるためにあるんだよ」
 「幸せになることをあきらめた時点で矛盾が生じる」。「彼がどんなに立派だろうが、法を司る我々は彼の死を非難して怒り続けねばならん」。
 「その戒めにこの絵を飾るんだ」などと発言。その場に集った<一同の心>を動かす。

 ネットの反応・
 「(最高裁家庭局長)多岐川のような強い信念を持った人が、この時代には必要だったのだろう」
 「花岡家にも確かにあった小さな幸せ。それを描いた絵を見て涙が止まらない」など、など。

 6月18日 火曜日の場面でも「容疑者が判事補宅で泊めてもらう」展開。筋論では<ありえなく>とも、戦後新制度発足で生じていた混乱。
 <折り合い>で<シノグ>の場面も少なからず、や。
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「釧路観光の枠組み」(FMくしろ76.1 POD CAST 181,203)
「釧路観光の枠組み」(FMくしろ76.1 POD CAST 181,203)

現在も「地域コミュニティ放送 FMくしろ76.1 」さんの公式ホームページで、「釧路歴史探訪」を聴くことができる。
「釧路歴史探訪 on PODCAST」=https://fm946.com/broadcast/category/podcast05/ で2018年12月3日 第596話から、21年3月29日の放送最終回まで音声が搭載されています。
 
 14年間続きました。最初の13回。放送「1クール」=3か月も続けるとよいのか。
 そう考えながら始めたモノの、712話まで到達したハズです。
 「釧路観光の枠組み」。その概略は。

 「9月25日から釧路地方職業能力開発協会の訓練プログラムで、観光コース科の講座を担当させてもらいました」。
 当時、「くしろ検定」が実施されており、北海道の提案で職業訓練コースの一つに「観光コース」で20回の講座を担当していました。

 以下のURLからアクセスできます。
 https://fm946.com/broadcast/podcast05/2018/12/post-68/  「第595話 釧路観光の枠組み」181203
 https://fm946.com/broadcast/category/podcast05/ 「釧路歴史探訪 FMくしろ76.1 POD CAST」
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事態を「我が事」で向き合わないと 熊本県水俣の教訓=地域再興の市民自治199107
 二つの文脈で構成されている。
 「下手でもいいから自分たちで調べ」の前段が、「自治する力」「持続的な取り組みは不可能」とする後段に受けつがれる。
 そこには地域に広まる根深い偏見・中傷・差別による対立。そこを修復する営為であった。

一九九一年七月 「寄ろ会みなまた」を立ち上げられた。
熊本県&水俣市に市民が一体になって動き出した自治的組織に、水俣病患者や被害支援団体も参加。自分たちで足元の環境を調べてみることにした。

「地域資源マップ」をつくり、「あるモノをみつけて組み合わす」。新しい価値を創る組み立ての原点であった。

 事態を「我が事」で向き合わないと 熊本県水俣の教訓=地域再興の市民自治199107
一九九七年七月 県知事の「安全宣言」があるも、市中の対立、域外の偏見・中傷は消えなかった。

(以下の年譜を逆順で記載するに)
一九七四年 汚染防止の仕切り網設置、同七七年から公害防止事業実施。
一九九〇年三月 四八五億円投じて公害防止事業を実施、

一九五六年五月 五歳&二歳の姉妹、歩行困難、舌がもつれ、手が動かずに医師の元に。
 「移る病気」と警戒、患者&家族は周囲から口をきいてもらえず、家からでられなくなった。
一九五四年六月 ネコが狂い死にした報道。
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GNP
 政治家の渡辺 喜美(わたなべ よしみ、1952年3月17日 - )氏が「M=目配り M=気配り K=金配り」と発言していた。

 ネットの検索サイトで、「目配り気配り金配り」と入力するや、「目配り 気配り 心配り」の格言の事例が、次々と。
 イヤ、違う。では「目配り 気配り 金配り」と「配り」に先行する字の間を一字あけてみるに・・・・・。
 でるわ、でるわ。「目配り気配り金配り」の検索結果。もしくは「「気配り、目配り、カネ配り」とも。

 ●人たらしの神様・竹下 登流「気配り、目配り、カネ配り」 2013/11/3
 ●目配り気配り金配り - 株式会社レップワン         2011/4/28
●「目配り」「気配り」「金配り」を高度化するビッグデータ 2014/5/26
 ●菅義偉「たたき上げの誇りと凄味」 二階俊博「目配り気配り金配り」 2020/1/27
 ●「気がきく」と「気持ち悪い」の境界に挑むビッグデータ活用  2014/5/9
  顧客満足度を上げるには「目配り、気配り、金配り」が効果的

 世に「五配り」「三配り」の格言があるらしい。
 五配り=「目配り」「気配り」「心配り」「手配り」「身配り」(掲載図)
 元より「三配り」=「目配り」「気配り」「心配り」。

 世事の「三配り」=「目配り」「気配り」「心配り」と、政治のそれ=「気配り」「目配り」「カネ配り」では、大いに違う。
 渡辺氏は、前段に申した。「GNP」。なんぞや。「G」=義理、「N」=人情、「P」=プレゼント。
 主権者は政治家に買収されているのか、カネで買われる票。戦後80年近い≪本邦の遅れた民主主義≫。

 世事と政治で「心配り」or「カネ配り」 ≪本邦の遅れた民主主義≫の根源240603
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北海盆踊り
 釧根郷土芸能振興基金の第32回 活動助成金贈呈式。釧路市域で贈呈されたのは「くしろ北海盆歌保存会」であった。

 戦没者供養、戦災復興祈願に起源をもつ「くしろ市民北海盆踊り」を令和6年で70年にわたり支え続けてきた。
 ところがこの盆踊り歌保存会。32回の贈呈記録のなかで初の贈呈対象に選ばれた。それが紹介する筆者の思いなのだ。
 贈呈式では恒例のこれまでの助成団体一覧が掲載されている。しかし、その記載内容には目をこらしてみたが、見当たらないのだ。

 同保存会の発足は昭和30年。戦後10年を期して、釧路市中心街に位置する歓楽街の有志は、企画した。
 ハード事業で戦災復興碑を建立するとあわせて、ソフト罷業で「くしろ市民北海盆踊り」を立ち上げたのっだ。
 どちらにも笛園社長の石田栄一翁の志が尊い。

 しかし、同氏が立ち上げた北海道くしろ蝦夷太鼓保存会や釧根郷土芸能振興基金とは、くしろ北海盆歌保存会は縁遠い位置にあったことになる。
 なぜか。助成団体の申請にはお目にかかっていた記憶がある。と言っても筆者が振興基金と関わるようになったのは平成22年度=第19回助成金贈呈からのことだ、
 申請ごとに僅差で助成をうけることが遠のいたが、いくつかの審査項目で優先度が高まらなかったと記憶している。

 1)確かに年一度のくしろ市民北海盆踊りを支える存在として不可欠な貴重な役割を積み重ねてきた。しかし、日常の鍛錬・研磨、加えて戦没者、加えて戦災犠牲者を慰霊する営為が不明確であった。
 2)基金発起人代表の石田栄一翁が口癖にしていたのは、「太鼓は神々を悦ばせる」。対比するに盆踊り歌保存会には戦没者、加えて戦災犠牲者を自らに、かつ市民に引き寄せる日常がうかがえなかった。
 3)地域団体としての地域コミュニティへの関わり、また、最近では学校教育のなかで地域教育教材として次世代への継承に努める動き、また、地域コミュニティ結集の吸引力してとしての機能も、強くは感じられなかった。

 つまり、他団体との活動歴や活動実績で後塵を浴びる評価が示されていたように個人的見解として思いえがく点なのだ。
 とは言いながら、令和5年は「くしろ市民北海盆踊り」も古希をむかえる節目にあった。
 70年支えつづけ、世代交代を積み重ねてきた偉業を、多くの市民が称賛する。永年の功績が評価された。

 そこは「くしろ北海盆歌保存会」の輝かしい栄誉としてこれからも顕彰されて当然と考える。
 戦没者供養、戦災復興祈願を支え70年 ≪くしろ北海盆歌保存会≫に釧根郷土芸能振興基金が助成240320 
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